2015-01-01から1年間の記事一覧
Web2.0の本質とは•••。開放性を持った「あちら側」を利用したシステムと、完全に閉鎖的でなければけない「こちら側」のシステムのコスト差が、一万倍、十万倍•••と大きく広がっていくというのが事の本質である。それだけのコスト差が出れば、徐々に経済合理…
大河ドラマ「花燃ゆ」は「花然ゆ」が正しいのでは、と家族に指摘され驚きました。確かに人口に膾炙する杜甫の絶句は《江碧鳥愈白 山青花欲然 今春看又過 何日是歸年》。「山青クシテ花然(も)エント欲ス」。花が燃えると聞いて思い浮かぶ古典の原文では確か…
コンピュータ、情報の専門家、東工大の徳田雄洋先生の『デジタル社会はなぜ生きにくいか』(岩波新書2009年刊)を、その表題にひかれて読み始めました。操作がわかりにくいし突然不具合が生じる「情報機器との格闘」、全体に責任を持つ管理者のいないインタ…
複雑な世界経済を理解する上で八代尚弘先生はとても有益で巧みなコメントをされているので、やや長文になりますが引用させていただきたい。 《国際通貨を供給している米国は、世界経済にとって、いわば擬似的な政府部門と見なすこともできる。これは、米国の…
1990年代の米国経済活性化について、経済学者の八代尚弘先生は「ICT関連投資を中心とした設備投資の高い伸びが、それ自体による需要拡大効果と、その成果としての労働生産性の高まりという、需要と供給の両面から高い経済成長を支えたためである」と評価され…
東京の地形や地質に関する基本文献として三十年以上も読み継がれてきた『東京の自然史』の著者貝塚爽平先生がタクシーの運転手から聞いた話として紹介されている(講談社学術文庫23頁、同書は先生が都立大の講義案として執筆されたもので一般読者にも興味深…
日経ビジネスonline2014年09月02日に掲載された内閣官房情報セキュリティセンター副センター長T氏の談話です。私も含めて未だ耳慣れない言葉、「安全保障上」と前置きされると身構えてしまいそうですが、そもそも「サイバー空間」って何でしょう。支配したり…
朝日新聞(2014年08月22日大阪朝刊ひととき欄)へのNさんの投稿文から引用しました。ご尊父の看病で勉強会を休むことになったNさんを励ます手紙。その暖かい文面に友人の方が座右の銘として冒頭の言葉を添えて下さったのだそうです。学ぶことを支えとして命…
オランダの設計事務所で活動した吉村康孝氏が読書を語りながら(吉村氏他著TOTO出版刊『建築家の読書術』201頁)興味深い指摘をしています。氏によると、干拓でできたオランダの国土は山がなく、風は常に一方向から同じように吹くし、地下水脈や地質も安定し…
•••オープンソースプロジェクトも•••ほとんど失敗するよね。(成功と)の差は何だと思う、と筆者梅田望夫が尋ねた時に、石黒邦宏氏が答えた言葉が印象的だ。梅田望夫『ウェブ時代をゆく』66頁。命懸けの仕事によって達成されるのは、今も変わらず、というこ…
情報技術は社会活動を効率化するのはもちろんですが、同時に、表題のように「悪事」も、迅速かつ容易に、しかも少ないリスクで実行できるようになるそうです。IT問題を考える際に参照すべき坂村健氏の著作『21世紀日本の情報戦略』(2002年刊岩波書店)では…
「世界のどこへ行っても、相手が拒否できない笑顔を自分が持っているかどうかで、生き延びられるかどうかまで決まる」。ベトナム戦争でまず名を上げた日本人カメラマン岡村昭彦氏は、上記のとおり、笑顔が大事という持論を持っていた、とイスラム国の邦人人…
続けて「ICTを活用して、どのような新しい文化を創造するかが重要になる」。パナソニックの梶本氏は講演でこう語った、と日経コンピュータの竹居記者は伝えています。そして、IoTが一過性のブームに終わらないよう(システムの初期投資や運営のコストの関係…
「かつて私は言葉の海のスキューバダイバーだったが、今では‥‥水上バイクを操縦(する)ように、水面を快走している」(テクノロジーライターNicholas Carr氏が数年前に雑誌Atlanticに寄稿した文章の表現)。情報源をウェブに依存することで思考回路が根本的…
”You must change to remain the same. ”小沢一郎氏が民主党代表選出馬演説で、ルキノ・ヴィスコンティ監督の名画「山猫」に出てくるイタリア老貴族の言葉を引用したことで有名になりました。社会が保つ慣習、良き伝統を守るためにも弛まぬ変革の努力が必要…
焦(あせ)らない。諦(あきら)めない。侮(あなど)らない 。先日の都道府県対抗男子駅伝で優勝した埼玉県の第四走者小山君(埼玉県立松山高校三年生)が高校で進路指導などを受ける際に教えられた言葉だそうです。朝日新聞一月十九日スポーツ面より。
家電や自動車を始めあらゆるモノがインターネットにつながる IoT(Internet of Things)の時代。これはわれわれに光をもたらすとともに、セキュリティ等のリスクの問題が影として現れるとも言われます。例えば、自動運転車がサイバー攻撃され、障害物を感知…
『IDの秘密』(国立情報学研究所教授佐藤一郎氏の良著)にある上記の小見出しに驚く。同氏の丁寧で正確な記述に沿って言えば、非接触ICカードの国際規格(ISO/IEC14443)は、タイプAがフィリップ、タイプBがモトローラの開発。ソニーが開発したFeliCaは、JR…
集約と分散をペアリングしたビジネスモデル。『クラウドの未来』第一章(小池良次著講談社現代新書、必読!)が解りやすい。要約すると‥‥コンテンツやアプリケーションはデータセンターに集約される一方、それを利用する端末はパソコンだけでなく家電や自動…
「技術だけに注目していては、自動運転がわれわれの社会をいかに変えるのかを理解しているとは言えない。‥‥この車は単なる移動手段としての役割を超越しており、究極的には『動く居住空間』となるだろう」(独ダイムラー社新型車発表時のツェッチェCEO発言 2…
The twenty-first century will be a magnificent time to be alive. Dare to be an optimst. (Matt Ridley, The Rational Optimist: How Prosperity Evolves, Harper 2010)