ITは、盗聴、偽造、海賊版製作などの「悪事」をも効率化する

情報技術は社会活動を効率化するのはもちろんですが、同時に、表題のように「悪事」も、迅速かつ容易に、しかも少ないリスクで実行できるようになるそうです。

IT問題を考える際に参照すべき坂村健氏の著作『21世紀日本の情報戦略』(2002年刊岩波書店)では、加えて、次のような情報セキュリティの問題が指摘されています。

ネットワーク化社会に大挙流入してきているコンピュータに詳しくないエンドユーザーと、コンピュータに詳しい悪人という組み合わせは、悪人にとっての最大の効率、最低のリスクでエンドユーザーを餌食にできるという、非常に極端で望ましくない状況を生んでいる。〉坂村前掲162頁。