日本のICカードはガラパゴス化?

『IDの秘密』(国立情報学研究所教授佐藤一郎氏の良著)にある上記の小見出しに驚く。同氏の丁寧で正確な記述に沿って言えば、非接触ICカードの国際規格(ISO/IEC14443)は、タイプAがフィリップ、タイプBがモトローラの開発。ソニーが開発したFeliCaは、JR東のSuicaにも使われ日本のデファクトスタンダードだが、国際規格ではないそうだ。日本でもタバコ販売機のTASPO住民基本台帳カードそれぞれタイプAとBが採用されている。行政系という性格上、WTOの求めで国際標準に準拠するようにFeliCaが選考から外されたと言われています、と佐藤教授は記している(同書165頁)。ガラパゴス化という表現の当否は専門家でない私にはわかりませんが、気がかりなことです。