記憶のグーグル化 ー 情報の濾過と知識の断片化

「かつて私は言葉の海のスキューバダイバーだったが、今では‥‥水上バイクを操縦(する)ように、水面を快走している」(テクノロジーライターNicholas Carr氏が数年前に雑誌Atlanticに寄稿した文章の表現)。

情報源をウェブに依存することで思考回路が根本的に変わり、ネットの配信方法に従って情報をそのままに受け止めるのを当然としている自身に懸念を示すもの、かと読み取れます
『グーグル化の見えざる代償  ウェブ・書籍・知識・記憶の変容』(インプレスジャパン刊。原著”The Googlization of Everything: And Why We Should Worry” by Siva Vaidhyanathan)242頁からの引用です。
冒頭の記憶のグーグル化‥云々はその本の第六章の表題で、それに先立つ章として、私たちのグーグル化、世界のグーグル化、知識のグーグル化、があって、その畳み込まれる様な表現にはやや違和感を覚えますが•••。
その当否はともかく、私達ユーザーはこのネット社会のもたらす光と影の両面について、さらに意識を高めていくべきかと思われます。自戒を込めて。