大河ドラマは「花然ゆ」の方がふさわしいのでは。

大河ドラマ「花燃ゆ」は「花然ゆ」が正しいのでは、と家族に指摘され驚きました。

確かに人口に膾炙する杜甫の絶句は《江碧鳥愈白 山青花欲然 今春看又過 何日是歸年》。「山青クシテ花然(も)エント欲ス」。花が燃えると聞いて思い浮かぶ古典の原文では確かに、「花は『然』えて」います。

然」は「燃」と同じ意、又、杜甫の絶句は、焔をあげるように紅く鮮やかに咲く描写、との説明もわかります。ただ「然」には下に点々というか、烈火が付いて、原意は「火で犬の肉を炙る」。 

火偏はなくとも本来「燃える」意を含むという「然」を用いて、「花然ゆ」とした方が相応しいと思いますが、いかがでしょうか。